世界観と用語集

-世界観-

〜プロローグ〜

かつて竜を中心に、人間や亜人種が共存している世界があった。
竜は自然の力を借りて使う《魔法》を人々に与え、彼らの生活を豊かにしていた。

しかし、ある頃を境に人間は新たなる力――
蒸気のエネルギーで動く《機械》を手に入れる・・・。

自然を切り開いて次々と資源を採掘し技術を発展させていく者たちに、竜は幾度となく警告をした。
しかし彼らは、魔法よりも便利でだれにでも使える《機械》を手放すことはせず、ついに竜に反旗を翻した。

長きに渡る戦争が行われ、恐るべきことに竜は倒されこの世から消え去った。

また、竜族に属していた竜人(サラマンダー)たちも何処かへ姿を消してしまった。

そして世界は人間を中心とした新たな時代を迎えるのだった。

それから200年あまり

《機械文明》を中心に発展した者たちはルドラ帝国を築きあげてリーガロノクト大陸を支配していた。
技術を発展させ続ける帝国の力は大きく、かつて存在した国や文化も、
竜と自然を失ったことで帝国に抗う事はかなわず帝国の属国となっていった。

自然を食い潰し、次々と広がる《機械》文明に抗うものはほんの僅か。
機械文明を否定し、竜と自然を尊重するものたちだけである・・・。

 

-基本用語-

冒険者(ハンター)

  • 大陸中を歩き回って各地を旅する者たちの総称。「何でも屋」の様にボーダーレスに仕事をこなす。冒険者の殆どはハンター協会に所属している。
  • 『ハンター協会が交付するクエストを引き受けて依頼内容を達成し報酬を得る事を生業としている者たち』をここでは指す。

冒険者ギルド

  • 各地に支部が存在するクエスト斡旋所で、依頼主は帝国、商人ギルド、企業、個人など様々。
  • その仕事はギルドクエストと呼ばれ、宝探し、人探し、届け物、ドロイドや魔獣退治、護衛、素材収集、遺跡の調査など一般人には請け負い難い内容となっている。冒険者の階級によって受けられるクエストが変わる。
  • 元締めは帝都付近にあり、そこで各種書類や取り纏めを行い各地区を管理している。小さな村には1つだが、大きな町だと3つくらいある。
  • 町の人からは感謝されていたり、迷惑がられていたりと冒険者達の言動や行動で評価が変わる。

ハンター協会と階級

  • 冒険者ギルドを統括している組織
  • ハンター協会本部にて各地にクエスト内容を配布・管理をしている。
  • 運営元は勢力派閥に関わらない身分の人材で構成されているので、登録者の身分や勢力など関係なく誰でも冒険者になれる。
  • ハンターランクという階級制度があり、その階級によって受けられるクエストが変わる。
  • ランクが上がれば上がるほど、より危険なクエストになると同時に、ギルドが管轄する施設での待遇なども大きく変化する。

ギルドカード

  • ハンター協会から所属している冒険者全員に配布している名刺のような物。
  • 名前は勿論のこと、現在の階級なども記載されている。
  • 冒険者同士でクエストに行く前には必ずカードの交換を行っている。そのカードはカードホルダーに保管している。
  • ギルドへの貢献度により上がる階級とともにカードのデザインも変わる。
  • このカードは名刺以外の用途として冒険者同士でツヴァイハンターと呼ばれるカードバトルをして遊ぶ事も出来る。

-種族-

ヒュム

  • 世界の人口の80%を占める最も多い種族。
  • 突出した才能や能力を持たないが、あらゆる分野に通じる可能性を持ち、何より深い探求心を持つ。言い換えれば貪欲。
    その類稀なる探求心と蓄積した知識によって高度な機械技術を生み出し、世界の守護者であった竜を退けるまでに至った種族でもある。
  • 髪の色や体型等、外見的特徴が最も多様性に富む。

エルフ

  • エルフは自然との親和性が強く、帝国支配下の現在も隠れて竜信仰を続けている者が多い。自然と共に生きる為、同じ思想の同種族のみで森の中に里を作り生活する者が多い。
  • 耳が長く細身の長身で色白、強い魔力を持つといった特徴がある。
  • エルフの血は非常に薄い為、子供を授かりにくいことや、他種族と交配するとエルフ側の影響はほとんど子供には受け継がれなかったりもあり、人口は減少している。世界人口2%と希少な種族。
  • 他の種族とは違い、エルフの中でも血統が細分化されている為、以下に呼び名を変えている。

ハイエルフ

  • 竜のいた時代より、多種族との交流を持たず純粋な血統保持を重視する選民思想の強いエルフ。
  • 金髪、碧眼、色白、細身、耳長、強い魔力を持つといったエルフの特徴全てが備わっている。
  • 竜や自然との親和性が高く、300年は生きる長命の種族だったが、自然破壊による環境の変化で身体にも影響が出始め、現在ではヒュムと変わらない程の寿命へと減ってしまった。その為、竜の居た時代より生きているハイエルフは今はもう存在していない。
  • 機械自体や機械を作ったヒュム、ガジェット技術を進化させたドワーフがあまり好きではない。
  • ハイエルフ同士の交配でも、ミドガルエルフが生まれる事もある。
  • 参加者(PC)設定不可。

ミドガルエルフ

  • ハイエルフ特徴から一つでも外れた者を指す。パッと見でハイエルフとの違いが分からない者もいれば「耳長」といった特徴だけを残してそれ以外はヒュムと変わらない者もいる。
  • 元々エルフは妖精郷メディナヘイムにしか居なかったが、選民意識の強いハイエルフ一族のしきたりが嫌になり、外界に出て生活し始めたエルフの一族はミドガルエルフに分類される。
  • コビットやヴォビットも広義の上ではミドガルエルフになる。

コビット

  • 背の低いのエルフ。
  • 成人しても背が低く、子供扱いを受ける事が多いが、可愛くコミカルな言動を取ることが多く、人気者になる者が多い。
  • 食べる事が好きで、他種族が敬遠する食材でも平気で食べる事が出来る。そのせいでお腹を壊すことも多い為「解毒薬」を常に持ち歩いている者が多い。
  • 何事にも好奇心を持つが、その分注意散漫で物忘れが激しい。
  • 小柄ながらも筋力が高い特徴を持つ。

ヴォビット

  • 褐色肌で黒髪のエルフ。耳長だけの特徴を残す。
  • 割としっかりした健康的な体格で、意志の強いタイプの者が多い。
  • 男性はヒゲが生えている。
  • エルフ血統から最も遠いとされている。
  • ヴォビットから発祥したエルフ流剣術が存在している。

ドワーフ

  • ドワーフは炭鉱に都市を構え、卓越した技術力を持ち、機械技術に精通している職人気質の種族。
  • 竜のいた時代は鉄を使った武器・防具などを作っていたが機械の登場により自分たちの技術を更に発展させる機械工作をメインに作ることになった。今のガジェット技術の進歩はドワーフ達の力が大きい。
  • 身体的特徴としてエルフの耳が尖っているのに対し、ドワーフは耳や鼻が丸く種族全体の身長が低く、身体ががっしりとしている印象が強い。
  • 機械工作への興味と生活環境の変化により、その特徴は年々薄れて来て「背の高いドワーフや痩せているドワーフ」も存在している。
  • 男性は髭を蓄え工作技術が高い者を良しとし、女性は髪の毛が長く歌声が綺麗な者を良しとする文化がある。
  • 現在炭鉱都市ムードリアスに住むドワーフの職業は大きく鉱夫・鍛治師・細工師・技巧師の4つに分けられ、それぞれが一族として代々役割を全うしている。
    氏族として序列があり、ウォ族が一番高くアイ族、サン族、ファ族、の順となる。この他、機械の発展と共にムードリアスを出奔した魔法を司る第五の氏族、ダク族がいる
  • それぞれ個人の名前には族名が入り、男性は族名が先、女性は族名が後である。
    例・鉱夫の一族、ファの場合 ♂ ファンブ ♀ ムルファ
  • 外の世界で生活するものや冒険者になるものも多くいる。
  • 世界人口5%。

ウォ族/技巧師

  • ガジェット技術の発展により、アイ族より派生した新しい氏族。
  • 細工師譲りの器用さに加え、切れ者揃い。
  • 鉱石の採掘が廃れかけたムードリアスに新しい産業と富をもたらした。ガジェット技術の発展により、アイ族より派生した新しい氏族。

アイ族/細工師

  • 手先の器用なドワーフ族で、意匠に凝る芸術肌のドワーフが揃う。
  • 神経質な面も持ち合わせており、金銭にはうるさい。
  • 貴鉱石採掘が廃れたため、現在では仕事なら何でも請け負う。

サン族/鍛治師

  • 伝統を誇りとし、金属加工のエキスパートが揃うまじめな職人気質のものが多い氏族。
    中でもサン族の鍛えた武器は特別丈夫だと力自慢の冒険者たちに人気が高い。

ファ族/鉱夫

  • ドワーフ族の中で最も人数が多く、地下鉱脈から様々な鉱石を採掘する仕事を担う。
  • 蒸気エネルギーの元となる石炭だけでなく、産出される資源は大陸全土にも供給されている。

ミクルフ

  • ミクルフは動物の耳や尻尾を生まれながらに持った種族でエルフやドワーフといった種族同士で暮らす種族とは違い、自由を最も愛する種族である。
  • 獣や鳥類の身体的特徴が入っているが、キバ・嘴・ツノ・爪・蹄・翼といった特徴は引き継いでいない。
  • ミクルフの中でも「獣耳族」と「羽耳族」の2つに分かれている。
  • 混血であっても、身体的特徴はどちらか片方一種のみとなる。
  • 反応速度が他の種族よりも優れている。
  • 爬虫類や水棲生物のミクルフは存在しない。
  • 嘘が苦手で、正直者が多い。本能に忠実で感情をストレートに表現する為、トラブルも多い。
  • 自由を求めるあまり、盗賊や山賊や冒険者になるものが多い。
  • 世界人口13%

獣耳族(ケモミミゾク)

  • ヒュムの耳の代わりに犬、猫、虎、兎、狼などの動物の耳と尻尾が生えている種族。
  • 耳の位置は基本頭の上にあるが、猿がベースになっているミクルフはヒュムと似た位置にある。
  • 耳の大きさや尻尾の長さは個人差がある。耳が大きい事もあり、ヒュムよりも聴覚に優れている。
  • 長くて大きな尻尾となると割と邪魔になるので、腰に回してベルトみたいにしたり、服の中に入れたり、テールマスクと言う尻尾を包むアイテムで隠したりする。仲良くなったものに尻尾を触られると喜ぶが、そうでないものに触られると激しく怒る。
  • 他の種族と違い、多様な見た目のミクルフがいる為、身体的特徴での差別や人見知りなどをしないオープンな性格の持ち主が多い。一方で、単独行動を好む傾向があるため、固定パーティーを組んだりする者は少ない。

羽耳族(ハネミミゾク)

  • ヒュムの耳の周りから羽毛が生えている種族。
  • 耳の形はヒュムとほぼ同じ。
  • ベースとなっている鳥類の羽毛が生える為、色鮮やかな見た目の者が多い。
  • 基本的には髪の毛と似た性質で、抜けたり生え変わったりする。
  • 羽耳が生え揃うと横に広がっていくこともあり、狭い場所を通る時に当たったり、ぶつかって羽が抜け落ちたりと不便になったりする事があるので羽耳をバンダナなどで抑えている者もいる。
  • 自身から抜け落ちた羽は魔法ツールとして使用する事ができる為、自作で魔法ツールを製作したり、販売している者も居る。
  • 腰の下からは短い尾羽も生えているが、服の外に出している者は少ない。
  • 人とコミュニケーションをとる事が好きで、早口で喋る者が多い。また、文章でのやり取りも好んでいる。仲良くなったもの達とはすぐにパーティーを組んだりと団体行動を得意としている。
    状況把握能力に長けており、伝達役として活躍する事もある。
  • 一日一回の豆のスープだけで生活する者も居る程、多くの食事を摂らなくても生きていける。

-組織・団体-

ルドラ帝国

  • 200年前の大戦で機械技術により力を得て竜を倒した一族の末裔で作られた国。
  • 現皇帝はルドラ15世。
  • 蒸気機関を応用した「特殊技巧-オーバーテクノロジー」を開発し、リーガロノクト大陸にその名を轟かせる。
  • 特殊技巧により軍用兵器から輸送に利用する乗物などを開発することで人々の生活を豊かにしていった。
  • 特殊技巧での製造工程から出る汚染物質による公害が自然破壊に大きく影響を及ぼしていることから、機械製造の中止の抗議をする地域や団体がわずかだが存在している。
  • ある目的から先祖より受け継いだ技術を更に発展させる為に世界中の街でガジェットを制作させており、技術成果を帝国に集めている。
  • 帝国には世界中の文化やあらゆる技術研究を行う機関もあり、すべての技術が進んでいる先進国。数多くあった国は無くなり、ほぼ帝国の支配下にある。
  • ヒュムだけでなく他の種族と混成されている文化的な集団。
  • ズクンフッド地方に帝都と城を構える。

-信仰と魔法-

竜(りゅう)

  • 超越的存在。あらゆる生命の頂点であり、世界の王者にして守護者。
  • 永遠に等しい命と豊富な知識と圧倒的な魔力を持ち人語を解する。
  • かつて魔法という技術・呪文をサラマンダー(竜人種)経由で人々に与えたのも竜である。
  • また竜が直接ではなく、サラマンダー(竜人種)を通して統治がなされていた。
  • 200年前、機械技術を手にした人間たちと争った際に滅ぼされてしまい、もはや存在しないと言われている。
  • 現在その存在は帝国より禁忌認定されており、竜に関しての知識は厳重に管理され、時に厳しい処罰を課されることもある。
  • 信仰の対象としては「神」 のように扱われる。

竜信仰者(リヴァイア)

  • 世界を守護していた竜、あるいは竜の自然を尊重する思想に帰依し、崇め、信仰する者。
  • 竜信仰は、かつて機械技術を発展させるため際限なく自然開拓、資源採掘し続ける人間に対して竜が異を唱えたことを始まりとしている。竜が授けた魔法は自然との同調を必須とするため、自然を破壊して機械技術を発展させる帝国の政策とは相容れない。
  • 自然を大事にしているだけの平和的な人がいる一方、機械が嫌いで帝国の技術推進に異を唱える過激な反帝国活動家もいる。
  • 現在では「竜信仰」は過去のものになりつつあり、若者の信仰率は低い。ただ、弔いの方法など竜信仰が元になっている風習などは残っている。
  • 帝国側の厳しい管理のため表立って信仰することができない。

魔法

  • 呪文を唱えることで様々な現象を発生させることができる超常技術。
  • 魔法は周囲に天然の資源が多いほど魔法の威力が増大し、逆に人工物が多い場所だと魔法の威力は低下する。その為、魔法使いは魔力の源となる資源である魔法ツールを持ち歩いている。
  • 魔法は補助的な効果のものがほとんどで、手から火の玉が出たり、空から雷を落とすといった効果の呪文は存在しない。
  • 竜が存在しない現代において、魔法を習得するには大陸中に散逸した『竜の碑文』を探し出し、そこに記されている呪文を解読し書き写し『魔法屋』に持っていき魔法紙にしてもらう必要がある。
  • 魔法発生には「魔法紙に書かれた呪文の詠唱・属性ツールでルーンを描く」ことが必要な為、かなりの集中力が必要である。
  • 魔法は誰でも使用できるわけではなく「資質」があるモノたち以外は使用できないが、「封魔器-ふうまき-」と呼ばれる魔法を蓄積して任意で放出できる道具がある。非常に希少なものなので高値で交換されている。

    -技術-

    蒸気機関

    • 帝国には無数の蒸気配管が張り巡らされ、宮廷や工場だけでなく一般家庭内に帝国国営の蒸気工場から蒸気エネルギーが供給されている。
    • 蒸気エネルギーを動力源とした工場内の工業機械や空調、昇降機などが実用化されている。
    • 帝都の一般家庭では主に熱源として、調理器具や温水器などに利用されている。
    • 携帯型の蒸気機械(ガジェットと呼ばれる)のために取外し式のアイテムが開発された。

    ガジェット(機械)

    • ルドラ帝国によって生み出された携帯型の蒸気機械の総称。機械文明を象徴する道具の一つである。
    • 武器や装具、移動機や生活用品と様々でルドラ帝国だけでなく大陸中に普及している。
    • ガジェットはその性質上『蒸気エネルギー』を動力とするため、一定時間、あるいは一定回数使用すると再度エネルギーを補充する必要がある。動力となるエネルギーが封入されている「Gボンベ」で行う。
    • 武器に関して言えば、従来の金属製品に比べて高い性能を持つものが多く、銃器類ともなれば素人でも扱いやすいため一般人でも防犯の為に携帯するなどしている者も多い。
    • エネルギーが無くなると大幅な性能低下に陥る(例:剣型のガジェットならば切れ味や抜刀速度の低下、銃弾が発射されないなど)。
    • 一級品のガジェットは高価であることから、駆け出しの冒険者が手に入れるのは難しい。

    魔銅兵(ゴーレム)と徘械人形(ドロイド)

    • 帝国の特殊技巧により生み出された機械兵士――魔銅兵(ゴーレム)。量産兵として各地に配備され、帝国の守りを固める従順な兵士。
    • ゴーレムに組み込まれている【命令制御式プログラム】には機能期限があり、この期限内にプログラムを更新せずに放置するとプログラムが暴走し、野生化――徘械人形(ドロイド)と化す。
    • ドロイドは大陸中を無為に放浪し、目に留まった存在を自身の活動限界が尽きるまで見境なく襲う。
    • ドロイドは帝国法によって魔獣と同じ扱いであるため、破壊しても問題はなく、その部品の多くはガジェットに流用することができる為、工房で高額取引されることもある。
    • 冒険者の中にはドロイドの討伐を専門に行い、その部品を工房などに売ることで生計を立てている者も少なからずいる。

    -武器-

    ガジェット武器

    • 広義には蒸気エネルギーを使って性能を向上させた武器を指す。
    • 蒸気エネルギーの大量生産化、ガジェット武器の性能安定化、また火薬の枯渇化により従来の火薬式銃は生産されなくなった。
    • Gボンベはガジェット屋で売られており、エネルギースタンドで再充填する。
    • 初期のガジェット武器には残圧計がなかったため蒸気圧切れが分からず、いきなりの効果低下に悩まされた。
    • ガジェットによってはエネルギー消費が激しい為、使用制限がある。使用制限を増やす為には、Gボンベを多くストックするか大型のGボンベを背負うかのどちらか。
    • 製品の名付けにはルールがあり漢字にルビを打った名前となる。例:書き 轟拳 読み ゴアナックル 表記 “轟拳「ゴアナックル」”

    金属武器

    • 鉄や青銅などの色々な鉱石を元にして作られた金属製の武器のこと。
    • 近年は機械技術の発展で誕生したガジェット武器の普及に伴い、武器の製造数は激減し、金属製の武器を作る技術も衰退していった。町や村に1人は鍛冶屋が存在しているが、武器の研磨やメンテナンスもガジェット屋が請け負う事があるので鍛冶屋一本で仕事をしているものは少ない。
    • 現在は新たに金属製の武器を作るものはごく僅かで、流通している武器のほとんどが過去の戦争跡地や遺跡などで手に入る骨董品。市場で掘り出し物として手に入れたりする。
    • ガジェット武器はランニングコストがかかる為、なにかと物入りな駆け出しの冒険者にとって金属製の武器は必須の装備であり、ベテランの冒険者も副兵装として携行することが多い。

    骨角武器

    • 魔獣から取れる骨や牙、角といった素材を加工して作った武器のこと。通常の動物素材より頑強である場合が多く、武具に加工される。
    • ガジェット武器や金属武器より加工性が良く、硬化剤を染み込ませれば短時間で更なる高強度も得られる事から製作期間が短く、自身でも作れる安価な武具として親しまれている。
    • デメリットとしては金属製の武具と比べて耐久性に劣り、消耗が早い事。更には骨格武器を扱う鍛治師が少ない為、メンテナンスは自分で行う必要がある。

    -大陸情報-

    リーガロノクト大陸

    • 一つの大陸で地続きになっている。
    • ズクンフッド(北)、モーデン(中部)、メテロライタ(西)、ウラルトゥ(南東)、プライモール(南)と5つの地方に分かれているが国境という事ではない。
    • 国=ルドラ帝国で数年前まであったほとんどの国々は属国か支配されている状態。統一はしていない。
    • 四季がある(北が寒く、南が暑い)
    • 海は通年荒れているので海での移動はできない。
    • 移動手段は馬車・船がメイン。帝国領の発展地域(ズクンフッド地方)のみ列車や飛空艇が行き交っている。
    • 川や運河が大陸を通ってるので川沿いに町が多くある。
    • 帝国領には必ず、蒸気エネルギーを作る工場がある。
    • 帝国樹立と共に竜没暦へと改暦された。略字はA.D.(After Dragonfall)。

    プライモール地方

    • リーガロノクト大陸の南部に位置し、広大な砂漠地帯が広がる、最も気温の高い地域。最南部一帯では、絶え間なく砂嵐が発生している。
    • プライモール地方は帝国領ではないため、独自の文化や技術が発展している。特に、不思議な効果をもたらす踊り、身体に模様を描いて能力を向上させる技術、煙を使って解毒する方法などが多く存在している。ただし実際に効果があるかどうかは不明である。
    • ルドラ帝国がプライモール地方に侵攻しない理由はいくつかある。まず、土着の技術に価値を見出していないこと、土地が痩せているため魅力を感じていないこと、そしてズクンフッド地方から遠いことが挙げられる。
    • 帝国一般兵は監視のために配置されている程度で、影響はほとんどない。
    • Gボンベなどの帝国由来の品は貨物輸送船の定期便で届けられるため、これらの品は貴重であり、現地民が個人でガジェットを使用することは少ない。使用されるのは主に削岩機などの大型ガジェットに限られている。

    金鉱の街ザハブ・フィダーラ

    • 元々はフィダーラという小さな町だったが、金鉱脈の発見から数十年をかけて大きな街へと発展し「金鉱」を意味する言葉を付けてザハブ・フィダーラへと名前を変えた。
    • 金鉱脈を見つけたワラド・シャイターンがこの街を統治している。
    • 採掘した金を各地方へ希少石として輸出する産業で栄えていたが、ガジェットの有用性が大陸各地に広まってきた事で金の価値が下落した。だが、金を好む富裕層への需要は変わっていないため、金の輸出はこの街の基幹産業となっている。

    ベズゼル闘技場

    • ベズゼル闘技場はプライモール地方にある三つの闘技場のうちの一つで、他にはルガフ闘技場とネースレイ闘技場がある。
    • 各闘技場は年に一度、「闘技大会」を開いており、そこで活躍した優秀な剣闘士が3年に一度集まり「大闘技大会」が開催される。
    • 大闘技大会の優勝者は莫大な賞金を手にすることが出来る。それに加えて、優勝者を輩出した闘技場主はプライモール地方中央に位置するオアシス、「アルアーラム」の所有権を手に入れる事が出来る。このアルアーラムはプライモール地方に存在する闘技場を有する3都市が互いに不可侵条約を結んでおり、大闘技大会の結果のみで所有権が移動する。
      その為、各闘技場の主たちはより強い男たちを集め、大闘技大会に向けた準備を進めている。
    • ベズゼル闘技場の主はワラド・シャイターンの息子であるラディウ・シャイターンが受け継いでいる。

    -初登場の名称や用語-

    ディガー

    • ザハブ・フィダーラから数キロ先の砂漠地帯中心部には金鉱脈が点在している。ここで金鉱石を採掘して生計を立てている者達のことをディガーと呼ぶ。
    • この地域の支配者であり、金の管理者であるのがラディウ・シャイターン。
    • ディガーの仕事は、採掘した金鉱石を地上に持ち出し、削岩機(ガジェット)で細かく砕き、街の近くにある加工場に運ぶこと。最終的な加工作業は、シャイターンの信頼できる部下たちが行うことになっている。
    • 金鉱石を採掘する際に生じる細かいかけらは、ゴールド・ダストと呼ばれ、それはディガーの所有物とされる。このゴールド・ダストは確かに金であるが微小なため、価値のある大きさにするには長期間にわたって集める必要がある。数年間の努力の末に小さなペンダント程度の金を手にした者がそれを身に着けていたりする。
    • このような生活様式から、地元の人々からは「砂金掘り」と揶揄されることもある。
    • ディガーがこの過酷な環境でも働く理由は、彼らの多くがこの地に生まれ、この地で死ぬことが当然だと考えているから。

    アミールの鎖

    • ラディウ・シャイターンに支配されてる者達は全員着用を義務づけられている金色の首輪。
    • 壊したり、自分で無理に外そうとすると「首輪の呪い」によって死亡する。また、ラディウ・シャイターンの意志でその「首輪の呪い」を発揮できるため、首輪をつけてしまっている者は命令に従うしかない。