技術
蒸気機関
- 帝国には無数の蒸気配管が張り巡らされ、宮廷や工場だけでなく一般家庭内に帝国国営の蒸気工場から蒸気エネルギーが供給されている。
- 蒸気エネルギーを動力源とした工場内の工業機械や空調、昇降機などが実用化されている。
- 帝都の一般家庭では主に熱源として、調理器具や温水器などに利用されている。
- 携帯型の蒸気機械(ガジェットと呼ばれる)のために取外し式のアイテムが開発された。
ガジェット
- ルドラ帝国によって生み出された携帯型の蒸気機械の総称。機械文明を象徴する道具の一つである。
- 武器や装具、移動機や生活用品と様々でルドラ帝国だけでなく大陸中に普及している。
- ガジェットはその性質上『蒸気エネルギー』を動力とするため、一定時間、あるいは一定回数使用すると再度エネルギーを補充する必要がある。動力となるエネルギーが封入されている「Gボンベ」で行う。
- 武器に関して言えば、従来の金属製品に比べて高い性能を持つものが多く、銃器類ともなれば素人でも扱いやすいため一般人でも防犯の為に携帯するなどしている者も多い。
- エネルギーが無くなると大幅な性能低下に陥る(例:剣型のガジェットならば切れ味や抜刀速度の低下、銃弾が発射されないなど)。
- 一級品のガジェットは高価であることから、駆け出しの冒険者が手に入れるのは難しい。
Gボンベ
- 正式名称はガジェットボンベ(略称はGB)。
- ガジェット工場のある主要都市や補給地であるキャラバンサライなどにあるエネルギースタンドで再充填(交換)できる。
- ガジェット武器の威力はエネルギーの供給量に比例する。Gボンベは小、中、大の3サイズ。
- Gボンベの中にはSDガスが封入されている。
- 使用後のGボンベはガジェット屋やジャンク屋で買い取ってくれるので、駆出しの冒険者はゴルト稼ぎのために道端で落ちていたら我先に拾うことがある。
SDガス
- Gボンベの中に封入されていると記載されているガス。携帯できるガジェットに強力な蒸気エネルギーを送り込むことができる。
- ガジェット武器は基本的に全てこのSDガスで動いている。
- SDガスの生産方法は帝国の重要機密事項である。一般的な技師は貯蔵ボンベから携帯用のGボンベへの補充しかできず、SDという名称もなんの略かちゃんとは知らない。
- 一般的にはスチームディプレッションガス(蒸気圧縮ガス)もしくはスチームディスティルドガス(蒸気精製ガス)の略だと考えられている。
浄化煙装置-ヴァイスヴェント-
- ガジェット工場から発生する有毒な煙から住人達を守る為に開発されたガジェット。
- ズクンフッド地方の街にはあちこちに配置されているガジェットの一つで、毒を浄化させる白い煙を発生させる。
- 近くに大きな工場がない場所は設置されてない所が多い。
- ヴァイスヴェントはその名称の言いにくさから、「バブ」と言い換えられて呼ばれる事も多い。
- 発明者は帝国六将軍のシュボガッハ博士。
魔銅兵-ゴーレム-
- 帝国の特殊技術により生み出された機械兵。
- 量産兵として各地に配備され、帝国の守りを固める従順な機械兵士。
- ゴーレムに組み込まれている【命令制御式プログラム】には機能期限があり、期限内にプログラムを更新しないとゴーレムは暴走し徘械人形-ドロイド-となる。
- 機械仕掛けの為、魔法が通じない。
- 色んな型式のゴーレムが製造されており、使用用途によって姿形が違う。
- Gボンベなどは使用されておらず、エネルギー源となる技術は不明。
徘械人形-ドロイド-
- 期限内にプログラムを更新しなかった為、暴走、野生化したゴーレム。
- 大陸中を無為に放浪し、目に留まった存在を自身の機能が停止するまで見境なく襲う。
- ドロイドは帝国法によってモンスターと同じ扱いであるため、破壊しても問題はない。
- ドロイドの部品の多くはガジェットに流用することができるため、工房で高額取引されることもある。
- ドロイドの部品をジャンク屋などに売ることで生計を立てている者も少なからずいる。
ゴーレムとドロイドの弱点
- 頭部の命令プログラム、体の中心部のエネルギーコア、首元のプラグコード、この3点がゴーレムにとって重要な機関であり、このどれかを破壊されると動かなくなる。
- 頭部は厳重に守りを固められている為、金属製の武器などの斬撃は通じない。打撃武器やガジェット武器が有効。
- 首元のプラグコードを切断することで、活動出来なくなる。ナイフで外装を外し、細かなコードを引きずり出して切ったり剣を突き刺したりする。弱点ではあるが、装甲で守られていない為、最も狙いやすい場所。
- 体の中心部にエネルギー源となっているコアがある。衝撃を与える事が有効だが、前面の装甲は厚い為、打撃武器やガジェット武器で数度の攻撃が必要。ドロイドともなれば経年劣化しているので有効。
- ゴーレムやドロイド達の動力源はGボンベのようにその中に込められたエネルギーではない。エネルギーコアの部分を解体してもその中身は何もなく、「炭化した黒い何か」が残っている程度で一体ゴーレム達がどんなエネルギーで動いているのかは分かっていない。ブラックボックス化している。
魔人兵-アニマ-
- 帝国に仇なすものを消す特殊暗殺部隊。
- ルドラ14世の代から研究を始め、ルドラ15世が完成させた特殊に訓練をされた兵士。
- 黒いフードと顔を隠すマスクを装着している。口数も少なく意思の疎通はアニマ同士でしか出来ない。
- 屈強に鍛えられた帝国軍兵やゴーレムよりも強いとされる。
- 少数精鋭の部隊のため、その数は50名にも満たないが一人一人が圧倒的な身体能力を有している。
- 番号が名前となっており超精鋭部隊の「ナンバーズ」とそれ以外の「アンノウン」に分かれる。
- 帝国軍兵たちの中でも異質の存在の為、魔人兵の一人一人の素性や情報は誰も知らない。
ナンバーズ
- 魔人兵-アニマ-の中でも、優秀な兵。
- 0〜20番までがおり、番号が少ないほど「兵」としての能力が高い。
- ナンバーズは欠員が出たらその番号に新たに補充される。
- 仮面を付けている。
- 言葉を発する事を殆どしない。
<能力と弱点>
- 剣や銃などの攻撃が通じない事、手をかざす事で遠くにいる者の首を掴んだりできる事、種族の力を超える身体能力が特徴で無敵の存在とされる。その力がガジェットによるものか魔法によるものか不明だったが、A.D.205年に起きた反乱軍本拠地での抗争にて、いくつかの謎や弱点が判明した。
- 手をかざす事で遠くのモノを掴む能力は「魔法」である事が反乱軍遊撃隊隊長ジェイムズによって証明された。(魂魔法オーダルの入った封魔器で解除された為)
- 種族を超える身体能力や剣や銃の攻撃が効かない理由は解明出来なかったものの、その能力を弱体化させる事に成功した。(ロロ柄に含まれる成分の薬をガス噴射で魔人兵の体内に入れた事で弱体化した。何故、効いたかは不明)
アンノウン
- ナンバーズ以外の者達の総称。
- 戦闘力に関してはナンバーズにやや劣るものの、魔人兵特有の技能を使える。一般的な兵士よりも強い。
- スパイとして潜入する事もある。その際は偽名を使う。
- ナンバーズと同様、遠くのモノを掴む能力はあるが、剣や銃による攻撃は通じる。
超蒸気機関
- 大戦後にルドラ帝国で製造され、今なお動き続ける極大の永久機関である。帝国はこの永久機関から生み出されるエネルギーを使って技術を発展させていった。
- 運用されているものの殆どが帝都で用いられており、帝都とその周辺都市のライフラインを支える重要な役割を持つ。
- その製造工程は秘匿されており、一部では「竜の心臓が用いられているのではないか?」という都市伝説がある。
武器
ガジェット武器
- 広義には蒸気エネルギーを使って性能を向上させた武器を指す。
- また火薬の元となる材料の枯渇により蒸気エネルギーがその代替えとして使われ始めた。
- 蒸気エネルギーの大量生産化、ガジェット武器の性能安定化、また火薬の枯渇化により従来の火薬式銃は生産されなくなった。
- Gボンベはガジェット屋で売られており、エネルギースタンドで再充填する。
- 初期のガジェット武器には残圧計がなかったため蒸気圧切れが分からず、いきなりの効果低下に悩まされた。
- ガジェットによってはエネルギー消費が激しい為、使用制限がある。使用制限を増やす為には、Gボンベを多くストックするか大型のGボンベを背負うかのどちらか。
- 製品の名付けにはルールがあり漢字にルビを打った名前となる。例:書き 轟拳 読み ゴアナックル 表記 “轟拳「ゴアナックル」”
遠距離型ガジェット武器
- 狭義のガジェット武器。通常ガジェット武器といえばこれを指す。
- 従来の火薬エネルギーではなく、Gボンベに溜まっている蒸気エネルギーにより弾を発射する。
- 魔法を付加できる特殊弾を発射できるものもある。
- 蒸気エネルギーは弾発射以外に、射程距離や命中精度などの向上効果にも利用される。
連射式
- 連続射撃に特化した型。素早い敵に有効。小型の物が多く一番普及されている。
範囲式
- 一度に大量の銃弾を発射する事に特化した型。複数の敵に有効。小型のものは近距離、大型のものは遠距離に向いている。ホーミング機能も付いているものも多い為、照準完了まで時間が掛かる。
貫通式
- 一発の威力に特化した型。銃弾を発射させる為にエネルギーチャージを行う時間が必要だが、鋼鉄を貫通させる程の威力を持つ。その為、長距離射撃にも向いている。
近接型ガジェット武器
- 蒸気エネルギーにより各種効果が追加される。また形態が変わるものもある。
熱式
- 刀身を赤く熱し、対象物を焼き斬ったり、熱による火傷を負わせたりできる。対魔獣や対人に有効。鉄を溶かす程の熱はない為、痛覚のないドロイド・ゴーレムにはあまり効果がない。
回転式
- 武器に付いたブレードを回転させ対象物を斬ったり、貫いたり出来る。対ドロイド・ゴーレムや対人に有効。対魔獣は回転刃が毛や羽に絡まったりする為、対象を選ぶ必要がある。刀身を超振動させて切断力を上げるタイプもある。回転式の武器は強力だが、腕に多大な負荷がかかる為、使用する場合はパワーハンド系のガジェット装具が必要。
噴射式
- 武器の噴射口があり、攻撃時に起動させる事により振り抜きスピードを上げたり、ヒット時の追加効果を与えたり出来る。汎用性が高い為、全ての相手に有効だが、噴射に使うエネルギー消費が多いので補充が必須。
ガジェット装具
強化式<パワーハンドなど>
- 装具により握力、聴力、視力、腕力と言った身体能力を高める事が出来る。
発射式<ワイヤーガンなど>
- 装具からワイヤーを発射させ、拘束したり、移動に使ったり出来る。
噴射式<ジェットパックなど>
- 装具から蒸気エネルギーを噴射させ、移動上昇効果を与える。距離を詰める、離脱する、急加速するなど汎用性抜群だがエネルギー消費量が多い為、切り札として使う事が多い。
回転式<ホイールブーツなど>
- 装具に付属した車輪やプロペラなどを回転させることで、陸上や水上での移動力の向上を可能とする。瞬間的に威力を発揮するのではなく、持続的にエネルギーを使用し続けるので補充が必須。
金属武器(発掘武器)
- 鉄や青銅などの色々な鉱石を元にして作られた金属製の武器のこと。
- かつては旅人から傭兵、あるいは兵士や騎士、そして大多数の冒険者の旅に必要不可欠だった代物。
- 近年は機械技術の発展で誕生したガジェット武器の普及に伴い、武器の製造数は激減し、金属製の武器を作る技術も衰退していった。町や村に1人は鍛冶屋が存在しているが、武器の研磨やメンテナンスもガジェット屋が請け負う事があるので鍛冶屋一本で仕事をしているものは少ない。
- 現在は新たに金属製の武器を作るものはごく僅かで、流通している武器のほとんどが過去の戦争跡地や遺跡などで手に入る骨董品。市場で掘り出し物として手に入れたりする。
- ガジェット武器はランニングコストがかかる為、なにかと物入りな駆け出しの冒険者にとって金属製の武器は必須の装備であり、ベテランの冒険者も副兵装として携行することが多い。
- 頑丈に出来ており、長年使い続ける事が出来るので<相棒>の様に大事に扱っている冒険者たちが多い。
骨角武器
- 魔獣から取れる骨や牙、角といった素材を加工して作った武器のこと。通常の動物素材より頑強である場合が多く、武具に加工される。
- ガジェット武器や金属武器より加工性が良く、硬化剤を染み込ませれば短時間で更なる高強度も得られる事から製作期間が短く、自身でも作れる安価な武具として親しまれている。
- 多孔質な物性を活かして神経毒を染み込ませる等して、状態異常武器とする事も可能。
- デメリットとしては金属製の武具と比べて耐久性に劣り、消耗が早い事。更には骨格武器を扱う鍛治師が少ない為、メンテナンスは自分で行う必要がある。
- ガジェット武器が普及していないプライモール地方では骨角武器職人が多く、プライモール製の骨角武器が武具として各地で取り扱われている。
特殊な武具やアイテム
古代魔導器
- 竜精の巫女が妖精郷メディナヘイムを外敵から郷を守る為に、使用していた道具。使用すると、郷周辺のエリア一帯に結界のような物が張り巡らされその結界に侵入すると別の場所へ飛ばされる強制転移装置の様な物。
- 代々、妖精郷メディナヘイムに存在していた物で、その力の源は「魔法」である事から、膨大な魔力が必要となるので常人では扱う事が出来ない。
- 竜精の巫女が扱っていた物は見た目は聖杯の様な形をしているが、それは古代魔導器を動かす為のアイテムとなっている。
- 「古代魔導器」という名称は妖精郷メディナヘイムのハイエルフ達が付けた。正式名称は不明。
- メディナヘイム妖精事件以降、古代魔導器という名称や情報が大陸中に広がった。その特徴から、それに似た物が「遺跡」にあるという情報も広がる。その事から個人的に調べ始まるものも増えた。
魔導器
- ディアガルド王国の宝具の一種。
- 使用者に何らかの特殊効果が付与される。7つ存在するらしく、効果は全て異なる。
- 6つをディアガルド王国の王が管理していたが、現在は反乱軍リヴァイア=サンが所持している。
- 魔導器の存在は一部の者しか知らされていない。
- 代々ディアガルド王国の騎士団長や近衛兵長などが所有者となっていた。魔導器の所有者を「魔導器使い」という。
- 表面に描かれた謎の模様は、使用時は光輝く。
- 古代魔導器との関係性は不明。
竜の秘薬
- ディアガルド王国の宝具の一種。
- 寿命を代償に体力・筋力・魔力など、全ての能力を飛躍的に向上させる薬。全ての種族を超えるサラマンダー(竜人種)に近い存在になると言われている。「ディアガルド戦役」時に灰騎士団が竜の秘薬を飲み、大勢の帝国軍兵の戦線を大きく押し返すほど強さを見せた。
- 灰騎士団員がすべての薬を使用した為、現在は残っていないとされる。
魔晶石
- ディアガルド王国の宝具の一種。
- 遠く離れた相手と連絡が取れる石。
- 魔晶石を砕き、その破片を持つ事で相手と連絡が取れる様になる。
- 純度の高い魔晶石の結晶は割れても魔力の繋がりを失うことがなく、その性質を利用して魔晶石を割り、片割れを持っていれば離れた場所でも連絡を取り合う事が出来る。
- 割った際に一番大きな物を中枢魔晶石(通称:枢晶石すうしょうせき)と言い、残りの破片を末端魔晶石(通称:端晶石たんしょうせき)と言う。枢晶石から端晶石、または端晶石から枢晶石間での会話は出来るが、端晶石同士では魔力の繋がりが弱く、会話をする事が出来ない。
- 現在は反乱軍本拠地にいるフォウが所持しており、三幹部と数名に魔晶石のかけらを持たせている。
乗物
陸上の乗物
馬
- 移動手段として用いられることが多い。
- 馬貸し、馬に荷台を引かせた乗合馬車などが主な移動手段となる。
- 個人で所有するのも馬貸しから借りるのもそこそこ金額がかかる為、一般人はロバに乗ることの方が多い。
蒸気駆動式四輪車(ガーニー)
- 蒸気機関を動力として動く四輪車。
- あくまで都市内部の移動手段として普及しているため、帝都から離れた地方都市などでは目にすることはない。車体自体が高額であり、燃費も悪い為一般人で購入しているものは少なく貴族の乗り物と娯楽用のモノとして認識をされている。
- 帝都のあるズクンフッド地方から他の地方の遠地に足を運んだ旅行客などは、ガーニーの認知度の低さに驚く。
- 蒸気駆動式二輪車(ダービー)という乗り物もある。主に帝都軍が使用している。
ガーニー=フロッグ・レース (G.Fレース)
- 流線形に加工された車体を持つガーニーを利用した競技レース。着順を決める賭博でもある。
- 月に一度開催されるトラックを周回しそのスピードを競うものと年に一度開催されるズクンフッド地方を横断する長距離レースと2種目がある。
- 帝国民たちが熱狂観戦する名物競技であり、優勝チームはルドラ帝国より多額の賞金が貰え名誉も手に入る。
- 「フロッグ・カー」の由来はその車体加工の見た目が『蛙』に見えることに由来する。子供達からは「ぐるぐるカエル」の愛称で親しまれており、大人から子供まで熱くなれる娯楽である。
水上(海以外)の乗物
帆船
- 帆を張り、風の力を利用する船。
外輪式蒸気船
- その名が表すように、船の両外側に回転する外輪が備わっており、蒸気機関の動力によって外輪を回転させることで推進力を得る船である。
- 帆船のように風や水の流れに影響されることなく進むことができる。
- 河川や運河、湖を移動する船を狙う「湖賊」や「盗賊」がいる。その船の多くは武装した蒸気船である。
空用乗物
飛空艇
- 蒸気機関と連動した大量の回転式推進翼(プロペラ)と巨大な質量をも浮かすことのできる気体をつめた気嚢により飛行を可能にした空飛ぶ船。
- 主な用途は都市間の移動手段で、国営の交通機関である。
- 高空を飛ぶため、魔獣や盗賊などと遭遇するリスクは激減するが、その分運賃が高いため、富裕層や大きな商会などの利用者が多い。
小型飛空艇
- 一人または二人乗り用の小型の飛空艇。
- 回転式推進翼(プロペラ)によって空を飛ぶことができ、内蔵した蒸気機関次第ではかなりの速度で飛行することが可能である。
- 小型飛空艇の元となるものはすべて帝国のファルファード将軍が開発し、その失敗作などが市場に出回ったことにより、機能美に魅せられた一部の工房職人たちが独自で開発も始めた。
- 性能はピンからキリまであったが、その当時貴重な民間開発の小型飛空艇を手に入れた者が現在の運び屋や空賊たちの先駆けとなった。
- 長距離飛行には向かず、燃費も悪い。そして非常に壊れやすい為、飛空艇乗りは命懸けだ。
巨大飛空船艦
- 機械技術の結晶とも言える、超大型の飛空艇。
- 一隻建造するために莫大な費用・膨大な人員・多大な時間を費やすため、帝国のみが所有している。
- また帝国には『超蒸気機関』を動力源とする巨大飛空船艦があり、その能力は他の船艦の追随を許さない。
ロロ柄(ろろがら)
- ズクンフッド地方でA.D150年頃から認知され始めた「不思議な模様」の事。
- 海から打ち上げられた漂流物の中から稀に「不思議な模様」の入った生地が流れつく事があり、それがその当時大陸で見たこともない模様をしていた為、とても珍しい物として扱われていた。それに目をつけた商人達がこぞって商品として販売し始めたが、珍しい柄ではあるものの、好みの分かれるデザイン性の為、リーガロノクト大陸全体には流通していない。
- ロロ柄の「ロロ」とは、見た事が無い柄だった為、商人達も名前も付ける事が出来ず「□□(空欄)柄」と仮で記帳しており、そのまま空欄をロロと読んだ事からロロ柄と皆が呼ぶ様になった。
- 昔は漂流物自体を扱っていたが、最近では似たようなデザインや柄を作りだせる様になってきており、ロロ柄の専門店もできる程となった。
- リーガロノクト大陸の一般人にはまだまだ知れ渡るには時間がかかるが、流行りに敏感な一部の者達は大体一つはそのアイテムを持っている。
- A.D200年に「Fly Sea Star (海から降り注がれる星)」というロロ柄を取り入れた先鋭的なファッションブランドが立ち上がり、ズクンフッド地方の一部ではかなり有名になっている。
ロログノス大陸(オカルト)
- ロロ柄が認知され始めたくらいから、どの地方にもない模様である事から「リーガロノクト大陸以外にも他に大陸があるのでは?」と噂になった。その頃から「ロログノス大陸」というワードが生まれ、その新大陸の存在を信じ、大陸の文化や種族など想像したりとオカルト的な広がりを見せた。
- ルドラ帝国の研究者たちが調べた結果、「別の地方で捨てられたゴミが荒れ狂う海を漂うことで生地が削られただけの偶然の産物」と発表した。
- 現在も、ロログノス大陸について調べているオカルトマニアもいる。最北の海に1番近い町であるケイプノルドヴィレッジはその者達からすると、聖地の様な場所である。